コラム

採用ミスマッチを防ぐ、求める人材像の作り方

あなたの企業にはどのような人材が“マッチ“するのか。あなたの企業の特徴・個性を客観的に把握します。

その上でさらに個別の要素を検討し、「現在の企業の状況・ニーズ」「将来の展望」など多面的に考察することで自社に必要な人材、自社で活躍してほしい人材を導きだしていくと良いでしょう。

その際、「組織の方向性や強みを把握すること」「社員の分析を怠らないこと」「自社の特徴を上手く表現すること」という3つのポイントが重要になってきます。

これからの時代、どんな人材を求めるのか

みなさま、はじめまして。私は「Work-project.」という会社で人事を専門としたコンサルタント業務を行っております。

私たちの社名には「仕事を通じて成長する人材を応援したい」という願いが込められています。社員が思う存分力を発揮でき、ワクワクするような仕事や職場に作りに貢献したいと考えています。

物が不足していた時代には、画一化された製品を提供すれば売れました。生活をする上で必要な製品が行き渡った今、顧客が求めているのは“特別な扱い(特別化)”です。「あなただけの~」「オリジナル~」と顧客の状況にマッチしたサービスや必要に応じて選べる選択肢を提供できることが企業の競争力となります。

こうした世の中の流れは、企業の人材の管理にも大きな影響を与えています。かつて、「24時間戦えますか?」というキャッチコピーが流行しましたが、長い時間働けること、気合や根性で乗り切きれた問題も、新たな価値の創出や顧客の要望を引き出していくには、人材管理のあり方を再考することが重要です。
そこで、このコラムでは、人材管理の中でも採用、育成、評価という3つのテーマに沿って、「これからの時代の企業と人材のあり方」を考えていきたいと思います。
今回は人材採用にあたって、ミスマッチが起こらないように「どのように求める人材像を企業の側は作り上げればよいのか」ということについてお話ししていきます。

求める人材像を作る前に

先ほど私は「人材採用にあたって、ミスマッチが起こらないように」という書き方をしましたが、なぜあえて“ミスマッチ”という言葉を使ったかと言いますと、人事採用と言えば「とにかく“優秀な人材”をとれば良い」という考え方に異を唱えたかったからです。

人事の方や経営者に、求める人物像をヒアリングすると“優秀な人材”を採用したいと言います。ここに採用の難しさがあります。それは、あなたが考える優秀とはなにかということです。

ある経営者は、自分の意見や考えが言え、成果を生み出せる力を持っていることだと定義しました。ある人事担当者は、決められたことを決められた通りにやり切れる人だと言いました。また、ある事業部の役員は、スキルや技術が確立している人だと言いました。

さて、どの“優秀さも”は間違いではありません。それぞれの立場や役割から見た“優秀”は、異なって当然だと思います。しかし、人材採用となるとこの見解の違いが、採用活動の非効率化を生み出す原因となります。

そのため、人材採用を行う際には、共通の見解つまり“求める人物像”を描いて、組織として採用すべき人材を描くことが必要です。

では、どのように自社版の“優秀な人材”を描けばよいか検討していきましょう。まず、あなたの企業の特徴・個性を客観的に整理していきます。

あなたの組織にも「目的や使命」「将来像」「価値観」というように、長期的な展望はあると思います。また、「事業内容」「戦略」「他社との比較」「自社の強みや弱み」を徹底して研究してみましょう。

こうした自社分析を通じて、事業展開の方向性と人材の結びつき、人材と社内文化の関係性など、一歩踏み込んだ実情が掴めるようになります。

これらの情報をベースに、求める人材像を描いていくことになります。

その際に重要な3つのポイントを次項に挙げてみます。

求める人材像を作るための3つのポイント

1)組織の方向性や強みを把握すること

企業のトップも踏まえ、長期的なビジョンと中期的な事業展開について確認しておきます。また、それらを実現していくためにどのように布陣すべきか、常に念頭に置いておくことが重要です。

2)社員の分析を怠らないこと

「社内で長く活躍している社員」や「好成績を上げている社員」たちに共通する特徴を分析し把握することで、求める人材像はよりあなたの企業の現実に即した輪郭を持ち始めるでしょう。

3)自社の特徴を上手く表現すること

特徴的な経営を採用している企業のホームページなどを参考するとよいと思いますが、例えば、
ソフトバンクの求める人材は、「チャレンジ精神にあふれる人材」
サントリーは、「“やってみなはれ”の精神でワクワク感をもって世界に挑む人材」
日産自動車は、「和魂多才型人財」
というように、世間に認知されている自社像(特徴)と求めている人材に一貫性があると社内外からの賛同も得やすくなると思います。

求める人物像は、採用活動の方向性を決めるために重要です。特に、求職者の応募意欲向上、選考基準策定といった重要項目に関わります。しっかりと検討して作り上げていくことで、採用の成功確率を高めてください。